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下水道に流して良いものと悪いものとは?排水時の基準について解説

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こんにちは!
川越やさいたま市を拠点に土地買取を行う不動産買取王アイエーの鮎太郎です。

最近皆様は牛乳を飲んでいますか?近年の新型コロナウイルスによる業務用生乳の需要減少や、給食の一時ストップが影響して、年末年始頃には5000トンの生乳が廃棄される恐れがあるとのニュースがありました。少しもったいない気もしますので、これを機に皆で牛乳の上手な消費方法を考えていきたいものですね。

さて、廃棄といえば皆様は「下水道にどんなものなら流してよいのか?」と迷ったことはありませんか。今回は下水道に流してよいものの基準について解説していきたいと思います。

下水道に流していいものは決まっている!

お風呂、キッチン、トイレなど、日常的な生活を送っているだけでも我々は下水道に支えられています。それ以外にも屋根から雨どいを伝って流れた雨水が下水道に行き着くこともあれば、洗濯機を動かした後の排水なども下水道へ排出されます。

我々が日常的に様々な排水を流している下水道ですが、下水道を利用するうえでどのようなルールがあるのか皆さんはご存知でしょうか。

例えば飲み残した日本酒は流しても良いのか?お湯は流してよいのか?お酢は流しても良いのかなど、今回は下水道に流して良いもの悪いものについて見ていきたいと思います!

アルコール(手指消毒液など)

お酒などでお馴染みのアルコールですが、アルコールランプとしても有名であるように発火しやすい物質であり、なおかつ揮発性が高い(蒸発しやすい)ため高濃度のアルコールは下水道内で爆発を引き起こしてしまう恐れがあります。

お酒などはまだアルコール濃度が低く、チューハイでは3~9%、ワインで7%~15%、日本酒15%程度となっており、下水として流してしまっても問題はありませんが、手指消毒液などは濃度が70%以上95%となっているためそのまま流してしまうと下水を破損させてしまう恐れがあります。

またお酒の類でもウイスキーのアルコール濃度は40~60%、スピリタスでは98%となっており、これらのお酒はアルコール濃度が高いため、水を流しながら下水に流すことが推奨されています。

強い酸性の液体

強力な酸性を持つ液体を下水道に流すことは禁止されています。理由はやはり下水管を損傷させる恐れがあることや、人体にとって有害なガスを発生させる恐れがあるためです。

具体的にはpH値(ペーハー値)が5~9を下回る強さの酸性の液体は下水管に流すことが禁止されています。と言ってもさすがにわかりにくいと思いますので、身近なもののpH値を見ていこうと思います。

環境が中性である場合のpH値は7となっています。つまりpH7よりも値が小さければ酸性、値が大きければアルカリ性となります。

  • 食器用洗剤(pH9.56)
  • 蒸留水(pH7)
  • 清酒(pH4.31)
  • お酢(pH2.80)
  • レモン(pH2.31)
  • コーラ(pH2.2)
  • 胃酸(pH1~2)

レモンなどはなんとなく酸性なんだろうなとは思っていましたが、コーラに関してはレモン以上の酸性を持っているんですね!しかも胃酸に匹敵する強い酸性を示しているため、そのまま下水道へ流してしまうと管を痛めてしまう恐れがあります。

強い酸性の液体を排水しようとするときは重曹などを用いて中和してから排水するなど、排水基準を満たすためにひと工夫する必要がありそうです。

強いアルカリ性の液体

下水道に流していいpH値(ペーハー値)は5~9となっていますので、pH9を上回るアルカリ性を示す液体は排水することが出来ないという決まりになっています。アルカリ性が強い液体を排水してしまうと、下水施設を損傷してしまったり、下水を流れているほかの物質と化学反応を起こしてしまう恐れがあるようです。

身の回りの物では以下のようなものがアルカリ性となっています。

  • 涙(pH7.5)
  • 重曹(pH8)
  • 石けん水(pH9)
  • 虫刺されのかゆみ止め(pH10)
  • こんにゃく(pH12)
  • パイプクリーナー(pH12.5)

ご覧の通りパイプクリーナーは排水基準よりも高いアルカリ性を有している可能性がありますので、しっかりと用法を確認してから使用するようにしましょう。それとないとは思いますが、こんにゃくを直接排水溝に捨てるのは危なそうです!生ごみは三角コーナーで受けた後、生ゴミとして処分するようにしましょう。

石けん水などは排水基準を満たしていますので、普通に排水しても構わないということが改めて確認できましたね。

お湯

キッチンなど水回りには排水管が備わっていますが、排水管は塩化ビニール樹脂製であることが多く、耐熱性に優れているわけでもないため100度近い熱湯を流すと変形してしまったり、壊れてしまう可能性があります。

また排水管を変形したまま放置してしまうと水漏れの原因となってしまったり、ものが詰まってしまう原因になってしまうことも考えられます。

そのため熱湯を排水溝に流す前に時間を置いて冷ましてみたり、水と一緒に流すなどのひと工夫が必要になります!

ちなみに川越市では46度以上のお湯は下水に排水することを禁止しており、他の市区町村においてもおおむね46度以上になる熱湯の排水は禁止されています。

天ぷら油・サラダ油など

油を排水溝に流してはいけないとはよく聞く話ですが、なぜ油を直接排水溝に処分してはいけないのでしょうか。

1つ目は油を直接流してしまうと環境汚染につながる恐れがあるという点です。京都府によると油大さじ一杯(20ml)を魚が住める程度にまで水で薄めるためには、約6000L分の水が必要であるようで、これは湯ぶねのお湯の約20杯分に相当するようです。

それに加えて油は時間が経つと徐々に酸素を取り込んで酸化していきますが、酸化する際に水中の酸素を使ってしまうために水中が酸欠の状態になってしまうということも考えられます。

そう考えると、少量の油であっても環境汚染につながる可能性があり、下水道に油を流そうという考えもなくなってくると思います。

2つ目は下水道に流れ込んだ油が冷えて固まってしまったり、石けん水などのアルカリ性のものと化学反応を起こして固形化してしまい、最終的に排水溝を詰まらせる原因になってしまう可能性があります。

これは私有地に自費で設置してある排水管の内部でも起こりえますし、水再生場(下水処理施設)に流れ着いた排水が処理施設内に沈殿してしまい、施設の稼働効率を下げてしまうという恐れもあります。

やはり油を引きする際には固形化剤などを用いて個体にし、生ごみとして処分しましょう。

農薬・殺虫剤などの化学薬品

農薬や殺虫剤などの化学薬品は、下水処理施設の機能を停止する危険があるために排水してはいけないことになっています。

下水処理施設では数ある浄水過程があり、その一つに「生物処理」という段階があります。農薬などの薬品が下水処理施設に流れ着いてしまうと、生物処理で活躍している微生物を死滅させてしまう恐れがあり、そうなると下水処理施設そのものが一時的に機能しなくなってしまう事態まで考えられます。

もし農薬が下水処理施設に流れ着かなかったとしても、河川や海が汚染されたままとなってしまうために下水道には農薬や殺虫剤などの薬品を流してはいけないこととなっています。

下水道は排水基準を守りながら利用しよう!

排水基準とは各市区町村などで定められている、下水に排水しても良いものの基準となっています。例として環境省がサイトに掲載している「一般排水基準」を見てみると、水素イオン濃度(ph値)の他にも温度や、様々な物質の1Lあたりの排水上限を見ることが出来ます。

中にはカドミウムやシアン化合物、ベンゼンなど聞きなれない物質もありますが、こうして排水基準を見てみるとこと細かく制限されていることがありますね。

これらの制限はみんなの共有財産である下水道の損傷を防ぐことはもちろん、自費で設置する敷地内の下水道の損傷を防ぐための規制でもありますので、きちんと守っていきたいですね!

環境省リンク:一般排水基準

川越市リンク:川越市排水基準

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