更地にすれば良いというものじゃない？更地の税金問題や注意点について解説！

こんにちは！

川越市の不動産会社、（株）アイエー本社のコラム担当のカンです！

今回のコラムでは「更地」について解説していきたいと思います。

更地の定義とは？

更地とは、「建物及び構築物等の定着物がなく，かつ使用等を制約する権利の付いていない土地（引用：BIT）」を指します。

つまり更地についてまとめると、大きく２つの条件があり

１．建築物が土地上に存在せず、活用ができる状態である
２．地上権や貸地権などの土地使用の収益を制限する権利が外れている　を満たしている必要があります。

例えば古屋付きの宅地や、樹木の生い茂る山林などは活用できる状態に当たらないため、更地扱いにはなりません。登記簿上の地目が宅地の時だけでなく、田/畑や雑種地の場合でも更地である場合があります。

また、抵当権のみがついている場合には、土地利用の収益を妨げに当たらず更地として認められます。

★ちなみに”底地”に関しての解説はこちらをご覧ください。

関連コラム：底地とはどんな土地？借地との違いや底地のデメリットも解説！

更地渡しとは？

土地の売却に関して、建物や立木・庭石などの処分をせずに買主へ権利を移すことを「現況渡し（現況有姿）」と言いますが、逆に現状の障害物や瑕疵を補填した状態での引き渡しを「更地渡し」と言います。

更地にすることで、土地の状況が確認しやすくなったり、流通性が高まったりするといったメリットがあります。更地にする費用としては、建物・ブロック塀の解体費用やコンクリートの解体処分代・養生や届け出などの諸費用などが掛かってきます。

更地渡しの注意点

実は更地渡しに関しての明確な定義は決まっていません。業者によっては、「どこまでの作業をすれば更地渡しとなるか」に関して食い違ってくることがありますので、解体・造成の内容についてしっかり理解することが必要になります。

特に埋蔵物に関しては事前の査定だけで確認することが困難であるため、莫大な追加費用が発生するケースがみられるため、金銭の取り決めは厳密にしておく必要があります。また通例として、敷地内の残置物の処理は売主が行うのが通例となっているので注意しましょう。

★埋蔵文化財の関連コラムはこちら

TOPIC: 更地と整地の違いとは？

Googleの検索ボックスに「更地」と入力すると、サジェストに「整地」というワードが並んで表示されます。皆様も両者の違いについて気になっているのでしょうか？当コラムでは更地と整地の違いについて簡潔にまとめました。

	更地	整地
建築物・立木などの有無	無	無
がれき・ごみ・コンクリートなどの残り物	有	無
軽圧作業（重機で土を踏み固める作業）	無	有
特徴	・整地と比較して安価・建築に移るまでの時間が少々必要	・費用が高い・活用しやすく、高価で流通しやすい

整地に関しても具体的な定義が定まっておらず、業者によってはがれきの撤去などをしてくれないこともあるそうなので、信頼に足る業者を見つけることが大切です。

関連コラム：狭小地・農地はどう活用すべき？土地活用のアイディアを不動産が紹介！

更地にすることへのリスクとは？

一方で土地を更地にすることのデメリットとは何なのでしょうか？

再建築の要件から外れる場合がある

建物を建築する際には必ず建築基準法や都市計画法の容認を得てから作業に取り掛かる必要があります。かつては建築基準法が緩く、住宅が建築できた土地であっても、現在の制度では再許可が下りないといった土地は数多くあります。特に前面道路や接道については昔と基準が大きく変わっていますので注意が必要です。

★建築基準に関する詳しいコラムはこちら

更地の固定資産税は高い！？

住宅が建っている土地に関しては「住宅用地の軽減措置特例」が適用され、固定資産税の課税標準が６分の１まで減額されることになっています。そのため活用予定がない宅地に関しては、空き家を取り壊してしまうより、そのまま家を保って節税を図っている方も多いです。ただし、管理のなっていない特定空き家に登録されてしまった際には、減税措置が適用されなくなります。

★空き家の固定資産税に関するコラムはこちら

関連コラム：空き家の固定資産税は6倍になるって本当！？